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ドン・キホーテがグアナフアトで死んでいた!? [旅]

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最近はドン・キホーテと言うと、「あの激安殿堂の?」と聞かれることが増えましたが、
世界最高の文学とも評されるセルバンテスの『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』は、騎士道物語を読みすぎたせいで自分のことを騎士だと思い込み旅に出て、様々な珍道中を繰り広げる物語ですね。風車を巨人だと思い込み突進していくエピソードが最も知られているかと思いますが、エンディングは一般的にあまり話題になっていない気がします。最後は自分のベッドで正気に戻って死ぬ、と書かれているはずなのですが・・・

グアナフアトの美しい街並みを歩いていると、ところどころにドン・キホーテの像に出会います。
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なぜメキシコでドン・キホーテ?と不思議に思いながらも、あまり気にせずに歩いていると、こんなものが!
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(私の解釈では)
「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャの信じられない埋葬について・・・この彫像の下には、墓の様なというわけではないが、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャのグアナフアト版が横たわっている。そこには、ドン・キホーテがこの地に埋葬されたという言明があるが、(その作者は)決して嘘をつかないであろう。」

どうやらグアナフアト版という特別バージョン、つまりセルバンテス作ではないドン・キホーテの贋作の一つが、ここグアナフアトを舞台にしたようです。ドン・キホーテはスペイン語圏の文学作品の中では絶対的に頂点に聳え立つ古典なので、全てのスペイン語話者にとって重要な作品なのですね。

そのようなことを考えていると、目の前にMuseo Iconográfico del Quijote (ドン・キホーテ肖像博物館)が現れたので、入ってみました。
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中には、メキシコというよりスペインのムードが漂っており、ピカソなどの巨匠を含む絵画や彫刻、陶器など様々なドン・キホーテが飾られていました。

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後にラテンアメリカで最も重要な文化祭の一つとなるFestival Internacional Cervantino(国際セルバンテス・フェスティバル)は、1972年にグアナフアトで始まりました。毎年、芝居、舞踊、音楽、文学、造形芸術などの芸術作品が披露され、世界中からたくさんの人々が訪れ、あのメキシコを代表するノーベル賞詩人オクタビオ・パスも毎年参加していたそうです。このような国際文化祭にもドン・キホーテの生みの親セルバンテスの名が冠されているところに、グアナフアトの人々のドン・キホーテへの想いが伝わってくる気がしました。
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ちなみに、『ドン・キホーテ』は様々な和訳が出ていますので、少しだけ紹介しておきます。
しっかりと読みたい方はこちら。



簡単な日本語でさらっと読みたい方はこちら。

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